ADATARA Live Demonstration
教育セッション
第2会場
6月6日(木) 9:-00〜9:25
教育セッション1
CLTI治療戦略の基本〜血行再建の適応から創傷治療まで〜
近年、下肢重症虚血は、虚血による下肢切断のリスクを有し治療介入が必要であるとする包括的高度慢性下肢虚血(chronic limb-threatening ischemia: CLTI)へと名称が変更となりました。CLTI、特に未だに成績が不良である膝下病変について、評価や血行再建の適応、実際の手技など、難解であり臨床の現場では判断に苦慮する場合が少なくありません。また、CLTIには時間的余裕もなく迅速な判断が求められます。血行再建後にいつ、どのように創傷治癒を行うかも、教科書や自験例だけでは学べない知識や経験が必要であり、救趾のための知識の蓄積は重要なことと考えます。
治療の適応から、デバイスの選択・エンドポイントの設定などの治療戦略、創傷治癒についても、エキスパートの先生にご講演頂き、今後のCLTI診療に役立てることを目的としています。
座長:曽我 芳光(小倉記念病院)
演者:佐々木伸也(坂総合病院)
6月7日(金) 11:55〜12:25
教育セッション2
CTOの基本を学ぼう〜retrograde approach編〜
Tip detection法の体系化によりantegradeワイヤリングの適応拡大が議論される昨今ですが、CTOの治療成績向上のためにretrograde approachが不可欠な技術であることは言うまでもありません。Retrograde approachの適応、チャンネルの選び方、チャンネル通過のためのテクニック、reverse CARTの方法、合併症が生じたときのベイルアウト法など、これからCTOへのPCIに取り組んでいく若手術者にとって、治療戦略を決定するために身につけるべき知識が多くあります。このセッションではretrograde approachを成功させるための肝について、経験豊富な先生から実践的なお話しをしていただきます。
座長:矢嶋 純二(心臓血管研究所付属病院)
演者:新関 武史(公立置賜総合病院)
6月7日(金) 15:20〜15:45
教育セッション3
PCI合併症に対するベイルアウト
手技関連の合併症は起こさないに越したことはありませんが、カテーテル治療の症例数を重ねていくと、遅かれ早かれ合併症に遭遇することは術者として避けられません(合併症を経験しない術者はいません)。術者にとって合併症を起こさないためのPCIの知識や技量が重要であることは言うまでもありませんが、さらに術者には合併症に遭遇した際の適切な対処能力・bail outが求められます。その対処能力を磨くために自らが遭遇したことのない合併症でもその対策を知識として蓄積しておくことは重要です。
本セッションではPCI経験豊富な先生より様々な合併症の中でも特に重要なものについて、画像をベースとして御講演いただきます。
座長:角辻 暁(大阪大学)
演者:伊藤 良明(済生会横浜市東部病院)
6月7日(金) 15:50〜16:15
教育セッション4
石灰化評価: Rotablatorの治療戦略
石灰化病変に対する有効な治療デバイスとして、Rotablator、Diamondbackに加え、近年Shockwaveも登場しました。それに伴い、OCT/OFDIの重要性も増してきています。しかし実臨床では、いまだRotablator、そしてIVUSが最も多く使われていると思われます。そこで、多様な石灰化治療の時代において、より良い治療に繋げるためのIVUS読影法、とくにRotablatorを選ぶ状況や、その有効な使い方、注意点などを学び直したいと思います。
〜IVUSでの石灰化評価はどこまでできるか〜
座長:本江 純子(菊名記念病院)
演者:坂倉 建一(自治医科大学付属さいたま医療センター)
6月7日(金) 16:20〜16:45
教育セッション5
バルーンの選択からのステントレスPCI
2023年に血管径 3.0 mm 以上の新規冠動脈病変に対する DCB の使用可能となり、我々のPCI治療戦略が大きく変わったと思われます。出血リスクが高い患者又はステント留置に伴う長期の抗血小板療法が困難と考えられる症例、ステントの成績が十分確立していない病変(回旋枝入口部、分岐部側枝等)の症例に対してはDCBで終了するケースも増えてまいりました。しかしながら、DCB 治療時の前拡張において、重度の解離が発生した場合は、急性冠閉塞のリスクがあるためステント留置を考慮する必要があります。そのため、DCBで終わりたい症例では、前拡張の方法が非常に重要と考えられます。また、どこまでの解離を許容されるかも熟知する必要もあります。今回、DCBを用いてのステントレスPCIにつき、前拡張に有用なバルーンの選択・拡張方法、どこまでの解離を許容できるかのtipsを学びたいと思います。
座長:伊藤 智範(岩手医科大学)
演者:舟山 直宏(北海道循環器病院)